加須市騎西・歴史散歩 H.29.2.1(水)
2月1日(水)騎西城址から保寧寺(ほねいじ)を経て田舎教師の建福寺へ
本日は、騎西城址、騎西城土塁跡を見学し騎西の街歩きを行いました。丁度その日は騎西玉敷神社のお祭り、だるま市が開催されていて大変に賑やかでした。その後、2~3km先の保寧寺を見て回りました。騎西唯一の古刹で木造阿弥陀如来像は超有名です。
次に、加須市にある関東三大不動の総願寺にある黒門(北谷門)の見学。
最後は、羽生市にある建福寺で田山花袋作田舎教師の主人公小林秀三の墓に詣でました。
騎西城址騎西城に着いてお城を見学しました。皆さんは忍城の方が良いとか、屋根と屋根の間が間延びしているとか、正面から見たところが、お城らしくないとか勝手な事を言っていました。その後、隣接する騎西図書館、騎西城土塁跡などを見学しました。



騎西(私市)城
誰の手によるかは不明だが、康正元年(1455)上杉・長尾・庁鼻和氏が守る城を、古河公方足利成氏が攻略したのが初見である。永禄6年(1563)には、小田助三郎が守る騎西城を上杉謙信が攻め落としている。
徳川家康が関東に入った天正18年(1590)松平康重が2万石で城主となる。康重は大英寺(騎西)を開基し、保寧寺(日出安)に寺領を与えている。その後大久保忠常、忠職父子が城主となり、玉敷神社を現在地に遷座するなど、城下町騎西の再編を行った。寛永9年(1632)忠職の美濃の国加納城(岐阜市)移封に伴い城は廃城となった。


騎西街歩き
旧騎西町役場から東西をあるいて散策しましたが、その日は玉敷神社の大祭りの為、街のあちらこちらで屋台が出店しており、チョットしたお祭り気分を味わいました。釜屋酒造が酒粕を使った甘酒をふるまっていたので、全員がご馳走になり身体の中からホカホカと温まりました。


騎西自動車待合所跡
明治の終わり、ここで乗合馬車の営業が始まった。「トテトテ、トテー」とラッパを響かせ、十人程の客を乗せた馬車が加須・菖蒲・鴻巣へと走った。
そして大正9年、町内の有力者が中心となり騎西自動車株式会社を設立、ここにバスの待合所が置かれた。大越・羽生・久喜・行田はもとより、大宮や川越方面へも運行を拡大、一大ターミナルとして活況を呈した。昭和10年頃、現東武鉄道株式会社への権利譲渡により廃された。

臨済宗 保寧寺
当寺には鎌倉時代の宗慶(運慶の兄弟子)作 木造阿弥陀如来像(国指定の重要文化財)が祀られており、照明をつけた時の神々(こうごう)しさは何と言っていいのか、例えようがありませんでした。(グループ全員が見たことがないとのこと)
当寺は東安山と号し、本尊に釈迦如来を奉安する。元徳2年(1330)に玉山徳旋によって、禅寺として開山された。天正19年(1591)には、時の騎西城主松平康重から田畑一町歩の寄進を受けている。これは当寺の中興開山である南雄和尚に帰依してのことで、後に歴代徳川将軍から寺領十石の御朱印を賜っている。かつては、「子授け阿弥陀」とも呼ばれ、堂内の小さな阿弥陀仏を借り、これを拝むと子が授かるという信仰があった。
周辺からは、鎌倉期の布目瓦や蔵骨器また多量の板碑が出土しており、歴史の深さを物語っている。



不動岡不動尊 総願寺(黒門)
豆まきを2日後に控え、境内は準備のため飾りつけ、打ち合わせなどにより、人の出入りが多くありました。お寺の西側に黒門(忍城北谷門)があり往時をしのばせています。
黒門(北谷門)は忍城北谷にあり俗称六つ門といわれ、明け六つ・暮れ六つに門が閉まるのでそう呼ばれていました。


黒門:この黒門は、忍城の北谷門を移築したものである。忍城は文明年間(1469~86)に築城され明治6年(1868)取り壊されるまでの約400年間続いた。黒門は、総ケヤキ造りで、門扉は一枚板からできている。門扉上部の欄間の構造が忍城主松平氏の菩提寺でる桃林寺本堂の欄間と同様であることから天保13年(1842)の建造と伝えられている。忍城の現存建造物としては高麗門(行田市)とこの黒門のみである。

羽生市建福寺 田舎教師の墓
行田市商工センター東側にある田山花袋ゆかりの料亭の石碑で主人公の小林秀三の墓に詣でました。田山花袋はこの建福寺に下宿していた青年教師小林秀三の日記をモチーフにして、行田市商工センター近辺の魚七、柳の湯、下駄屋の二階など小説に出てきます。
また、お寺の幼稚園児の礼儀正しさには感心させられました。
史跡 田舎教師の墓:田山花袋の名作「田舎教師」の主人公 林清三 こと小林秀三の墓である。君は明治34年3月熊谷中学校を卒業し、翌月弥勒(みろく)高等小学校に奉職した。間もなくここ建福寺に下宿し6里の田舎道を通った。後に両親と羽生に移り暫く生活の安定を持ったが、間もなく病にかかり21歳の若さで寂しく世を去った。


昼食は、加須でおいしいと評判のうどん店でカレーうどんを食べました。


